布教というものは大変に難しいと最近よく思います。
もともと、布教という名目ではなかったとはいえ、自分の好きなものについて書いていた日記のはずなのになんということでしょうか。例えば食べ物や趣味の布教だったらばその魅力について書けばいいのですが、作品を勧める時が難しいです。特に鑑賞者を裏切るような展開が魅力の作品ならなおさらです。その辺の話をするうえでいろんな作品のネタバレに触れると思うので許してください。
アンサイクロペディアのネタバレテンプレみたいなことになると思います。
もっとも、このネタバレのテンプレみたいな類の落ちのテンプレはどうとでもなるんですよ。ただ、伏線がすごい作品を「伏線がすごい」と布教せざるを得ないことに対するジレンマがあります。僕も伏線だとか作品そのものをひっくり返すような仕掛けがある本は大好きですが、それを魅力として伝えることは作品の魅力を半減させてしまうんですよね。叙述トリックが存在する作品において「この作品には叙述トリックが存在する」という情報はタブーなんです。そういうお話です。
ちょっと1作品に犠牲になってもらいましょう。
例えば僕も大好きな作品であり、この日記にもたびたび登場している『さよなら絶望先生』。
まだ読んでいなくて少しでも興味がある人は読み飛ばしてください。
この作品は基本的に時事ネタを盛り込んだギャグマンガなんですけど、終盤では怒涛の伏線回収が行われてシリアスな結末へと向かっていきます。正直その仕掛けの衝撃は巷で「伏線がすごい!」ともてはやされている漫画の中でも指折りだと思います。
しかしその衝撃はその終盤までギャグマンガだと信じ切って読んでこそです。いきなり
シリアスパートを読んでもなんの感動もありません。そのうえで作品が時事ネタテーマなのでギャグマンガとして勧めることも難しいのが絶望先生の絶望的な点です。
ちなみに絶望先生と双璧をなすこの日記頻出漫画のハンチョウは何の伏線もないので安心してください。
次回 未定。