メンヘラ日記

ファッションメンヘラ

第七百三十一話 仮想儀礼

仮想儀礼 - NHK

 

~仮想儀礼~

それは金のためにインチキな宗教をでっち上げた愚かな二人が

真理と営利を追求するありがたい物語である。

合掌。

 

仮想儀礼、面白かったですね。

大東駿介が好きなので見ました。

龍が如く5の馬場ちゃん(及び維新の藤堂平助)でおなじみ

あらすじとしては、

副業でゴーストライターをする都庁職員鈴木が、その伝手で意気投合したゲーム会社の末端社員の誠の口車に乗る形でシナリオライターに転職をしようと仕事を退職。

しかしその直前に誠がゲーム会社をクビになったことで二人そろって路頭に迷ってしまう。

書いていたシナリオが仏教テーマであったことからその世界観のインチキ宗教「聖泉真法会を立ち上げる……

 

全10話なんですが、前半6話と後半4話でまったく違う面白さがあるんですね。

前半を一言で表すなら。「負け確のトリリオンゲーム」です。

トリリオンゲームって「どうせ上手くいくんだろうな」っていう感覚で読んで、実際にとんとん拍子のサクセスストーリーが進んでいくと思うんですが、仮想儀礼は最後には破滅するだろうなって結末を意識しながら見るサクセスストーリーなんですね。

まあ別に序盤でバッドエンドが示されるわけではないしネタバレっちゃネタバレなんだけど、NHKでドラマ化してインチキ宗教が痛い目に合わないわけないからね。

前半は本当にうまくいくんですよ。とんとん拍子で教団はデカくなりますし、聖典自己啓発本的な売れ方をしてインフルエンサーとして社会にも受け入れられていくし。

わかりやすく麻原彰晃が「おもしろおじさん」的に社会に浸透していた当時をなぞるような感じ。

ただ、今作の主人公は宗教を立ち上げたのは純粋に生活苦からだったりそれ以外のあらゆる面で善人っぽいキャラ立てなのでどう考えても悪事を働いているはずなのに、教祖である彼に肩入れして見ちゃうんですよね。実際にもそういうキャラの人が教祖になるのかもしれない。

 

後半はとにかく気持ちいいくらい転落していきます。

敵対宗教の攻撃や週刊誌報道、それに対して暴走する信者たちという悪循環でどんどん壊れていきます。

この時に主人公に同情してしまうのが少し不気味なところですね。

 

最近『カラオケ行こ!』で話題の齋藤潤がイジメからオカルトに傾倒してしまった高校生として出てくるんですが、『カラオケ行こ!』の聡実くんの役の時同様、性格のキツさとか人間性の危うさとかを持ちつつも可愛げのある少年役が似合ってて最高です。『カラオケ行こ!』萌えの人はぜひ見てほしいですね。

第二話「信者が来る」より

 

BSでの放送でしたしもう終わっちゃったんですけど、U-nextだったりNHK+では配信してますし、あとBSでやったドラマって半年くらいたったらNHK総合で再放送しがちなので、もし再放送あったら見てみてください。

 

 

次回 未定。